新入社員が電話に出たほうがよい理由【TELハラってを考える】
ハラスメントが叫ばれるようになってから、
次々に様々なハラスメントが今やその数は60とも70とも
それ以上ともいわれています。
最近 話題になっているのが、「TELハラ」問題
私はこれは、新入社員が電話に出たほうがよい意味を
正しく理解できていないからおこっていると考えています。
新入社員や若手が電話に出たほうが良い理由は?
① 電話応対に慣れるため
電話応対は業務上欠かせないコミュニケーションツールです。
早く覚えたいもの。
特に、春はかける側も新入社員が出るだろうと思っているので、
できない方にも少し寛容です。
今はストレスでも、この期間にできるようになったほうが、
自分が得するのです。
② 会社を覚える
私への電話はかかってこないのに、なぜでなければいけないの?
無駄なのでは?
研修中にもこんなグループ内会話を耳にします。
実は電話は新入社員にとっては大きな情報源なのです。
様々な取引先や社内内線などを取次ぎすることで、
人間関係、取引先関係などを自然に覚えることができるのです。
③ 業務を効率的に進めるため
先輩方はそれぞれ皆様よりも責任ある担当業務があります。
いくら先輩が得意だからといっても
忙しい先輩方が他者の取次ぎばかりしていたら、
担当業務に支障をきたします。
また、ご自身への電話が多い方が取次ぎを行ってしまうと、
その方への電話がかかってきたときに、
すぐに対応できない事態も発生します。
仕事を覚える段階の新入社員の皆様が出たほうが、
全体業務を円滑に進めるうえで効率的なのです。
④ なぜ固定電話なの?携帯電話ではダメなのか?
個人では固定電話をもたない流れがありますが、
企業にとっては、固定電話は社会的信頼感を感じていただく大切なものです。
担当者が決まっているものは、携帯電話を教えるという選択肢もありますが、
・担当者が決まっていない案件
・会社全体宛、部署宛の電話
・担当者が不在の場合、部署で対応や連絡いただきたい案件
など、様々なシーンで固定電話が便利なシーンはたくさんあるのです。
固定電話と携帯電話を上手に使い分けていくことが大切です。
⑤ 何より「仕事」である
嫌な業務、ストレスがたまる業務もあるでしょう。
私も新入社員時代、固定電話が鳴るたびに飛び上がるくらいビックリして
恐る恐る出ていました。
世代が異なる私でもそうですから、
携帯電話やSNSで育ってきた新入社員の皆様は、もっとストレスだと思います。
しかし、できないままでは順調に仕事を進めていく過程に不便が生じます。
入社した時点から、皆様には「給与」が支払われています。
ということは、給与に見合った「仕事」をしなければなりません。
新入社員である皆様が「これは無駄」などと判断できる物差しは
まだ持ち合わせていないはずです。
まずは、先輩や会社から与えられた課題に精一杯取り組んでみましょう。
進歩した自分を感じることも、社会人の楽しみですよ。
先輩・上司・指導側は?
世代によって、経験値は異なるものです。
指導側は、そのような背景を想像しながら指導したいものです。
電話応対の練習をたくさんしたり、
まずは先輩との電話を体験させるなど、
工夫すればハードルが下がり、ストレスも減らせます。
また、「なぜ?」を説明しなければ、押しつけられていると感じるでしょう。
「TELハラ」問題は、新入社員の課題だけではありません。
双方に原因があることを理解して、指導していきましょう。